加牟波理入道(かんばりにゅうどう)
 便所の妖怪で厠の神ともいわれている。
 大晦日の夜に便所で「加牟波理入道郭公(ほととぎす)」と唱えれば、一年妖怪を見ることなく過ごせるといわれているが、逆にその言葉を思い出すと不幸になるともいわれている。
 また雁婆梨入道という字をあて、便所でこの名を唱えると入道が現れる。
 その頭を取り、左の袖に入れてまた取り出すと、頭は小判になっているともいわれている。
 郭公と書いてホトトギスと読むのは、江戸時代ではカッコウと混同されていたためである。
 厠の神を「紫姑神」と呼ぶ。
 紫姑神は中国の便所の神であり、紫姑は実在した女性だという。
 正月十五日に夫の愛人に便所で殺され、その後祀られ、神となったという。
加牟波理入道

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